新型コロナウイルス感染拡大により2月末から5月末まで長い自粛期間を余儀なくされました。初めて経験したこの感染拡大が、私たちの暮らしや健康にどんな変化をもたらしたのかを知るために、法人のHPH推進委員会は組合員・患者・利用者・職員アンケートを実施しました。(期間:8月1日〜9月30日)
回答は552名(9/25時点)で、男性134名、女性398名でした。構成は組合員251名、患者25名、利用者20名、職員231名です。年齢は20代〜80代以上と幅ひろく70代が135名と一番多い回答です。
「暮らしのお困りごとや不安なこと」の設問には、コロナ禍で一人暮らしをする不安や、体調管理に対する不安、通勤や通学時に感染しないか、子どものストレスが高まっていることへの不安など多くの意見が寄せられました。今後更に分析を行い、今後の生協活動、事業所活動に生かしていきます。東京保健生協では現在ささえあい増資第二期として地域の「困った」の解決に取り組んでいます。「お困りごと」がありましたら事業所・組織部にお寄せください。
コロナ以前に生活様式を戻すことは難しいと思います。しかし人と人とのつながりは重要です。新しいつながりを工夫して作り、共有していきましょう。
● コロナ自粛前と比べての体重の変化
● 自粛期間中の運動は?
● コロナ自粛期間中困ったことは?
● ご本人やご家族の仕事の変化はありましたか?
その他回答より抜粋
リモートワークが増え育児(保育園が休園のため)との両立が大変だった
在宅勤務になり、食事も外食からお弁当を作ることになり負担が増えた
同居者が在宅勤務になった
40代の同居家族の夏のボーナスカット(子育て中のためショックのようです)
息子が在宅勤務になり居間で仕事をしているので、非常に疲れた
● コロナ自粛中からコロナ後の精神状況はどうですか?
その他回答
他人とのおしゃべりの自粛を心がけたために、フレイル状態が加速するのではと気になった
体調最悪。息苦しく、心臓ドキドキ足だるくしびれ等あり
コロナ対策について論争する事が多い
考え事が多くなり不安になることがある
睡眠中に食いしばりが激しくなった
今は乗り越えた気分。腎臓病のクレアチニン値が高くなった
毎日外出できなくて閉塞感があった
その他暮らしのお困りごとや不安なことなど
● 日常生活動作
日常生活 |
Q1. バスや電車で1人で外出していますか(自家用車でも可) |
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Q2. 日用品の買い物をしていますか |
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Q3. 預貯金の出し入れをしていますか |
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Q4. 友人の家を訪ねていますか |
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Q5. 家族や友人の相談にのっていますか |
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運動 |
Q6. 階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか |
Q7. 椅子に座った状態から何もつかまらずにたちあがっていますか |
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Q8. 15分くらい続けて歩いていますか |
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Q9. この1年間に転んだことがありますか |
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Q10. 転倒に対する不安は大きいですか |
● 外出(閉じこもり傾向)
栄養 |
Q11. 半年間で2〜3kg以上の体重減少がありましたか |
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Q12. 身長と体重をお答えください |
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口腔 |
Q13. 半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか |
Q14. お茶や汁物等でむせることがありますか |
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Q15. 口の渇きが気になりますか |
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外出 |
Q16. 週に1回以上は外出していますか |
Q17. 外出の回数が減っていますか |
● こころ(うつ傾向)
物忘れ |
Q18. 周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあるといわれますか |
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Q19. 自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか |
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Q20. 今日が何月何日かわからない時がありますか |
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こころ |
Q21. 毎日の生活に充実感がない |
Q22. これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった |
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Q23. 以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる |
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Q24. 自分が役に立つ人間だと思えない |
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Q25. わけもなく疲れたような感じがする |
● 笑顔とうつ傾向
「自粛期間中に笑顔でいられたかどうか」という質問です。自粛期間中、前向きに生活できたかどうかを主観的に評価する項目ですが、うつ傾向の評価合計点と相関があり、「いつも笑顔でいられた」、「時々笑顔で入られた」、「笑顔でいられなかった」の順にうつ傾向が強くなる傾向にありました。
● 東京保健生協との関係と自粛前後のうつ係数の変化
コロナ前と自粛中のうつ傾向のポイント合計点の差を、東京保健生協との関係別に比較したのが以下のグラフです。数値が大きいほど、コロナ以前に比べてより強く精神的な影響を受けたと考えられます。数値の大きい順に、職員〉組合員〉その他(民商)〉患者・利用者となっており、直接感染リスクにさらされた職員への影響が強かったことがうかがわれました。