健診のススメ 胸部レントゲン

東京健生病院 放射線科・診療放射線技師 鈴木 正晴

胸部レントゲン検査は、胸部にX線を照射して平面撮影し、肺・心臓・両肺の間にある縦隔などの器官の異常を調べる検査です。肺炎、肺結核、肺がん、肺気腫、胸水、気胸など、呼吸器の疾患の有無、その程度がわかります。一回の被ばく線量は約0.02~0.1mSvと報告されており体格により異なります。
『被曝のリスク<被検者の利益』という考えのもと、被曝のリスクより早期発見などの被検者の利益が大きいので検査は行われています。

健診で全ての病気を発見することは不可能ですが、目に見えない体の変化を確認し、病気の芽を早期に発見することが目的です。
健康寿命を伸ばすためにも定期的な健診の受診をお勧め致します。

健診のススメ 胸部レントゲン

胸部レントゲンは撮影時に「息を吸って、止めて下さい。」と合図をして撮影します。これは、できるだけ肺の容積を大きくして肺全体がよく見えるようにするためです。

健診の時の装服は?
理想は「しめつけのない無地Tシャツ1枚」です。顔料を含むプリントや刺繍(ワンポイントも含む)・下着のパットなど厚手素材・ゴムのしめつけはNGです。湿布やエレキバンなども外してください。

ボタンや金属などがある服装のまま撮影してしまうと、画像上で白く写ります。病変と重なると病気を見落としてしまう可能性につながり、早期発見のチャンスを逃してしまうかもしれません。そのため、検査着に着替えていただくこともあります。