組合員数 |
46,779人 |
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出資金 |
1,983,884,000円 |
1人あたり出資金 |
42,409円 |
事業収益 |
69億円 |
総資産 |
69.4億円 |
純資産(自己資本) |
13.9億円 |
東京保健生協の2022年度活動のまとめと2023年度活動のすすめ方などが、2023年総代会の議案です。その全文(PDF)は次の通りです。
2023年6月17日(土)日本教育会館一ツ橋ホールにて
総代出席202名、書面議決41名、役員41名、職員・組合員49名
3年ぶりにみんなで集まって議論する総代会ができることを嬉しく思います。
さて、この中のこの3年間に世界は、そして日本は大きく変わりました。その渦の中に私達も巻き込まれています。そんな厳しい時代の中、私達東京保健も大きな岐路に立たされています。私達はこの厳しい嵐の中でも何としても生き残らなければなりません。
私達が心のよりどころとし、みんなが必要とし、これまで先輩たちが大事に守り抜いて、私達に引き渡してくれた大切な東京保健を守るために、今日はみんなで大きな決断をして、まずは一歩前へ進む必要があります。本日の総代会が未来へ繋がる、その第一歩となるよう強く信じて、私からの初めの挨拶とします。
第1号議案から第5号議案を一括提案しました。
第1号議案ではこの1年間の主な取り組みをビジョン1〜4に沿って振り返りました。組合員活動では感染対策を取りながら班会や健康チェックなど旺盛に活動しました。また職員は、コロナ禍でも事業を縮小することなく継続し、更に地域訪問や保健講座の講師などにも積極的に参加しました。特に孤立していた人が事業所の気づきで地域につながった「社会的処方」が強調されました。
第2号議案では「東京健生病院リノベーションプランの変更について」が提案されました。東京健生病院単体ではなく、文京区を中心とした法人全体の事業再編を含めたリノベーションプランを練り直すこと、新プランについては今冬の臨時総代会を開いて提案していくという内容でした。「組合員・患者様が住み慣れたこの地域で安心して健康に住み続けられること」「職員が安心して働き続けられること」が新プランのコンセプトであると報告されました。
第3号議案では「定款の一部変更の件」、第4号議案では「役員選任の件」が提案されました。その後、第1号議案から第5号議案が賛成多数で採択・承認されました。
マイナ保険証は他団体と一緒に運動をすすめ、法人独自の声明文を出したいと思います。大泉生協病院の新型コロナ対応では職員が2人に1人が感染という過酷な状況の中、医療現場と地域の人たちの健康と命を守ってきた素晴らしい活動でした。老健の減収補填ですが、政府には介護職員不足改善のために予算をつけさせる運動も続けていく必要があります。つゆくさ荘の活動のように仲間の輪が広がって支援の輪が広がるのがいいと思います。
社会的処方が生協活動の中で大きな一つの柱になると感じています。病院を退院する患者さんに支部の人が関わることが自動的に進むような、仕組みができるといいです。
健生病院のリノベーションの方針転換は建物の老朽化が進行、人件費や材料費の高騰があり、今の建物は使い続けられないと判断しました。
医療機関の経営状況調査では補助金を除いた経常利益は全国の病院の72.2%が赤字。また介護事業所の倒産件数は過去最高です。そういう厳しい状況の中で我々はリノベーションに取り組まなくてはいけません。法人全体の問題として考える必要があり、特に大塚周辺の老健ひかわした、東京健生病院の外来・入院と大塚診療所の資産をどう有効に使うかが一番大きな課題です。今後コンサル会社協力のもと、地域のニーズと私達の実力に見合った持続可能な事業展開を提案していきます。
このリノベーションは法人始まって以来の最大のピンチですが、構造的な問題を改善するチャンスです。ピンチをチャンスに変えるという機会でもあります。皆さんのご意見も聞きながら一緒に考え、理事会を先頭にわくわくするような、そんな計画が作れればいいと思っています。どうぞこれからも皆さんのお力をお貸しください。
災害医療のこと、小児医療のことでの質問と発言に対して齋藤副理事長より補足発言がありました。災害医療については人的な問題も含めて、医療を継続するBCP計画が義務づけられ、作成しています。設備的な面でも、行政からの補助もあり計画が義務づけられています。透析については、いざという時は広域搬送するというシステムがあります。小児医療では医療的ケア児、神経発達症、自閉症などが増えていて非常に問題になっています。小学校が受け入れることが決まっていたり、私たちは小児の訪問診療から始めたいと思っています。
コロナ感染症への対応など、引き続き役職員の皆様ご苦労が多いことと思いますが、ご自身の健康管理にも留意しながら、組合員の暮らしと健康を守るために変わらぬご奮闘をお願いしたいと思います。東京都生協連としても、都内の生協のネットワークを生かして皆様の活動に少しでも貢献できればと思っております。
東京健生病院をご利用の組合員・患者様へ
2023年6月
東京保健生活協同組合
理事長 根岸 京田
東京健生病院
院長 山﨑 広樹
日頃より当院の医療活動へのご理解・ご協力に心より感謝申し上げます。
東京健生病院は、1982年に東京保健生活協同組合のセンター病院としてオープンしました。その後、時代の医療制度や地域のニーズに合わせて機能を変更しながら四十年以上にわたり地域の医療を支えて参りましたが、施設・設備の老朽化が目立つようになり、東京保健生活協同組合第8次中期構想にて本格的なリノベーションを行うこととしました。
私共は、このリノベーションを東京健生病院だけではなく生協全体で取り組む課題とし、昨年より組合員・患者様ならびに周辺地域の皆様にもリノベーションの主旨を訴え多くの方々から増資や医療生協加入などご協力をいただきました。改めて当院への大きな期待を感じ、身が引きしまる思いでおります。
今回のリノベーションのプランでは「今後15年間、患者様が安心してかかれる病院にする」ことを目標に設計会社と打ち合わせを重ね複数の施工会社へ見積を依頼しましたが、いずれの会社も見積額が当初の予算内では収まらない結果となりました。これは、昨今の建築資材や人件費の高騰が大きく影響しております。
この状況を受け、リノベーションのプランを東京健生病院単体のものではなく、文京区を中心とした法人全体の事業再編を含めたプランとして練り直す事を4月、5月の理事会で確認させていただきました。
今後はコンサルティング会社の協力を仰ぎながら、組合員・患者様の意見を反映させた新プランを早急にまとめる予定です。新プランは「組合員・患者様が住み慣れたこの地域で安心して健康に暮らし続けられること」「職員が安心して働き続けられること」をコンセプトに議論を重ね、今冬に臨時総代会を開いて新プランの提案を行う事を目指して進めて参ります。
以上の点をご理解いただき、地域の組合員・患者の皆様には今後も引き続き東京健生病院、東京保健生活協同組合へのご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
【問い合わせ先】電話03-3947-7018
東京保健生活協同組合本部役員室
マイナンバーカードが保険証と紐付けされました。その手続きをしなければ来年の秋には保険証を廃止するという、私達高齢者を含む被保険者にとってとても重大なことが現在進行しています。
それに対して、東京保健生協の取り組みがあまりにも弱いのではないかと考えます。今までの保険証が廃止となると、特に私達高齢者にとっては死活問題になるでしょう。現在の保険証を存続させよという立場を明確にしてもらいたいと思っております。
昨今、産後母子は大変深刻な状況です。妊娠分娩され産科施設で入院された母親たちの入院期間は、この30年間で8日間から4日間と半減しており、質の高い医療を提供できなくなっています。
退院時に赤ちゃんとお母さんのセルフケアを生活できるレベルまで、質の高い看護や助産のケアを受けることなく退院されている現状であるため、産後早期の育児不安や産後のうつ、小児への虐待などに拍車をかけているような状況です。よって地域の社会システムの構築を早急にしなければなりません。
産後ケア事業、小児科の外来医療、訪問看護の展開が必要です。小児診療を活性化し、新たな子育て世代の組合員の方たちをたくさん招き入れるような経営作りを展開していただきたいです。
一つ目の健康チェックは毎月第1月曜日に開催。看護師が血圧測定と結果説明をして、健康相談から組合加入に繋がることもあります。
二つ目のフードバンクは、実行委員会に健生病院のMSWも加わり企画運営をしています。お手伝いを通して組合加入があり、メンバーもやりがいを実感しています。フードバンクの利用者を、健生病院の相談室が文京区の生活福祉課に繋げた事例もありました。これからも食料提供だけでなくきめ細かな対応も必要です。
三つ目は支部活動です。健生病院で受診された方が支部活動につながる、社会的処方が生まれました。新しいつながりから担い手づくりまで力を入れます。
齊藤院長の一言から始まったコロナ対応は職員の不安を抱えながら始まりました。診療エリアや入院ベッド、物資や職員への説明、感染対策等を行いました。物資不足の時は組合員さんが作ってくれた食事エプロンを使用しました。昨年10月末から、2階3階病棟でクラスターが発生し、入退院やリハビリの中止、勤務変更等がありました。
コロナ病床は4床まで増やし、約260名入院されました。職員は累計120名と、約半数の感染したことになります。目まぐるしい状況変化にもスタッフ全員で乗り越え、地域医療を担うという使命感を持って多くの職員が携わってきました。この経験は今後の医療活動に生かすことができると思います。
老健ひかわしたは2022年1月からクラスターが4回発生しました。クラスターは1ヶ月で800万円から2000万円弱の赤字を出します。現行の補助金では間に合わないことから、2022年3月に文京区の介護保険課長、8月に文京区の福祉部長宛に老健施設の減収補填を依頼しましたが対応はなかったため、文京区に直接支援を求めました。
また東京保健生協単独ではなく文京区内の他の施設にも呼びかけました。請願内容は、施設内療養への補助、やむを得ないサービス休止への補填、感染した入所者の手当、入院加療後の利用者への積極的受け入れに対する空床確保料、物価高騰に対する支援給付金の継続、区内の介護施設の財政状況の調査をしてほしいという6項目です。いずれも不採択でしたが、真っ当な医療介護を続けていく上で、必要な行政への働きかけを継続したいと考えます。
新入職員のあいさつ
「社会的処方」という言葉を今回初めて聞き、素晴らしい取り組みだと感じました。まだ入職したばかりなので力不足ではありますが、多くの方へ「社会的処方」ができるよう、経験を積んでいきたいと思います。
第73回通常総代会に出席させていただき感じたことで、いくつかの質問になるほどと感じました。特に健康保険証がなくなることは切実につらいと思いますので、何らかの方法で参加してなくならないように頑張りたいと思いました。慎重審議の総代会に身の引き締まる思いがしまいた。
根岸先生のまとめがわかりやすくてよかったです。ピンチをチャンスに出来るか、皆の知恵と力を合わせて文京の新プランづくり成功させたいと思った。
コロナ後の社会経営についていろんなことがあるが職員、組合員の力を団結してがんばってやっていきたいと思います。東京健生病院のリノベーションプランの変更についてもう少し具体的なものが提案されると思っていたが今後になるということを理解しました。
訪問看護は競合相手が増え利用者獲得に苦戦しています。小児医療が求められていること、練馬で訪問診療の予定があること(以前から聞いていたが)とあり、積極的に参入していかなくてはと思いました。若い人の新規加入、大切ですね。
退任理事・監事の紹介(代表挨拶・香取さん)
短い間でしたが理事をさせていただいたことで歯科部も東京保健の一員であるという思いが強まりました。多くの学びがありました。とりわけ生協運営に尽力されている組合員理事の方々の姿に感動しました。
また参加当初と比較して組合員の生協運営への関与度が徐々に増している様を目のあたりにしてきました。東京保健の未来がここにあると感じました。今後の東京保健の発展を祈念します。
夢中で過ぎた8年間でした。社会保障まちづくり委員会に所属しましたが、平和関連のことが少しわかっていたぐらいで、社会保障については分からないことだらけでした。でも委員会前の学習や年に2度の講演会、練馬での委員会や「くらしの学校」での学びを積み重ねてようやく、わかってきたかなあと思えるようになりました。わからないことは分かる方から教えてもらいながら、委員の皆さんとのチームワークでやってこられました。
憲法がなし崩しにされようとし、高齢者や弱者に冷たい政治がまかり通っている今、自分にできることを今度は支部の皆さんと一緒にやっていきます。生協活動に参加する仲間をたくさん迎えられるように頑張ります。
定年後はゆっくり過ごすつもりでいましたが、言われるまま何の考えもなく理事を引き受けてしまいました。1期目は理事も多かったのですが、だんだんと理事の人数も少なくなり、不得意な分野の課題にも悩みながら、学習しながら何とか努めてきました。そんな中で、父も母も家で介護しながら看取ることができました。この10年間は自分のためにもなり、有意義な日々だったと実感しています。
東京保健生協がさまざまな困難な課題を抱えているこの時に理事を退任いたしますが、今後は支部長として、また理事活動を経験した一組合員として、新プランに協力させていただきます。また引き続き、組合員さんの見守りや相談活動にも積極的にかかわっていきたいと考えています。
2013年より10年間、理事として活動をしてきましたが、今総代会もって退任することになりました。地域の組合員としての活動は全く初めてで戸惑う事ばかりでしたが、みなさんの協力で何とか任を果たしバトンをつなぐことができたと思います。特にコロナ禍の3年間は感染拡大の波と非常事態宣言の繰り返しで活動が制限されましたが、リモート会議やあったかフードバンク、ワクチン予約代行など地域や病院に求められる活動を行い、人と人とのふれあい、絆を守ってきました。
「これまでもこれからも地域まるごと健康づくり」の気持ちをもって一組合員として活動して行きたいと思っています。ありがとうございました。
セツルメントの活動は知識としてあったものの、全く何も知らずに知人のお誘いで入会しました。勤務地が遠かったこともあり朝7時台に家を出て、夜は10時過ぎに帰る日々。住んでいる地域の情報など全く持っていない私でした。今、街を歩くと立ち話ができます。この街で空を眺め、しっかり息をして生活している実感を得ています。加入を勧めてくれた知人に感謝です。
これからも、医療生協の目指すものを学びながら、地域の皆さんと手を繋ぎ「地域まるごと健康づくり」を共に進めていけたらと思っております。
理事として八年。それまで支部運営委員として活動してきましたが、医療生協活動を通して学んだ事は限りなく「地域まるごと健康づくり」をモットーに誇りを持って関わってきました。二〇一七年四月に理事会環境委員会を代表して大気汚染測定のポスターセッションでHPH発祥の地、ウィーンに行かせてもらったことも貴重な経験でした。活動で得た沢山の学びを今後も地域で組織委員、環境委員として活かしていけたらと思います。
支えてくださった組織部の職員の皆様をはじめ、多くの仲間の皆様に改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
理事になり短い期間でしたが、自分の視野が広がり色々なことが理解する事が出来たと思います。生協活動について、組織部、理事会等の活動の大切さもわかりました。しかし学び行動することに自分の体力が伴わなくなり、今期で退任させていただくことにしました。皆様ありがとうございました。
監事に就任して8年間、いろいろお世話になりました。今までの生協での経験がすこしは生かせるかと思い引き受けましたが、医療生協の関わりははじめてでしたので学ぶことばかりでした。病院・診療所の事業所監査では各事業所の状況がよくわかり、経営分析資料も部門別損益を出すなど経営改善の蓄積がされていると感じました。
民医連や医福連の研修も大きな学びとなりました。とりわけ民医連は過去の痛苦の教訓を踏まえ民医連会計基準を作成し経営改善へ生かしています。大きな発展でした。各監事も多彩な方で構成されており、支部の生協活動から、また組合員視点からそれぞれの専門性も発揮され活発な議論がされました。
厳しい環境の中ですが総代会の議論を踏まえて医療生協としての持続的発展を願っております。地元でも医療生協のおかげでお付き合いが拡大されましたので、みなさまと一緒に協力して行きたいと思います。ありがとうございました。
定款20条にもとづき、第73回通常総代会で下記の理事・監事が選任されましたので報告します。理事・監事の任期は2年間です。
代表理事・理事長(1名)
根岸京田
代表理事・専務理事(1名)
折井敬行
副理事長(3名)
齋藤文洋・山﨑広樹・高野好枝
副専務理事(1名)
齊藤陽
常務理事(12名)
大金貴正・本澤博・前田太郎・鈴木美香・小西艶子・泉山陽子(新任)・大沼あゆみ・藤谷円(新任)・井上ふさ子・白数久明・小嶋陽子・志村孝美・小澤陽子
理事(23名)
赤石岳雄(新任)・松本剛(新任)・橋元由紀・田原美由喜(新任)・田中邦彦・厚美道子(新任)・松本隆二(新任)・清水明海・近藤文子・丸岡幸江(新任)・長谷川恵(新任)・熊谷雅敏(新任)平田誓・河野啓子・齊藤惠子・米山友介・高谷安江・野口洋子・生松まり子・木村香子・中野暢夫(新任)・松田耕平
監事(4名)
近藤善美・金子広志・池田智子・大野葉子(新任)
西南支部
氷川下支部
学園通り支部
これまでに開催された総代会の議案・報告ページです。