健診のススメ 眼底検査について

眼底検査とは、眼球の奥にある眼底の状態を調べる検査です。眼底には網膜や視神経、毛細血管などが存在していて、様々な病気の影響を受けて変化します。目の病気は視力検査だけでは見つかりません。目の病気の早期発見には眼底検査を受けることが大切です。

健診のススメ 眼底検査について
引用:公益社団法人 日本眼科医会ホームページより
【見つかる主な病気】
  • 緑内障:
    徐々に視野が狭くなりますが、進行するまで視力は下がりません。日本人の失明する原因の第1位です。

  • 糖尿病網膜症:
    自覚症状が出にくく、見づらいと感じる頃には進行していることがあります。糖尿病の方は定期的に検査を受けましょう。

  • 黄斑変性:
    歪む、視野が欠けるなどの症状が出やすい病気です。

  • 網膜血管の動脈硬化:
    眼底は外から血管を直接見ることができる唯一の場所です。高血圧、糖尿病、脂質異常症などは動脈硬化が起きやすいので、定期的に検査を受けましょう。

健診のススメ 眼底検査について
引用:公益社団法人 日本眼科医会ホームページより
【検査の種類】

事前に目薬で散瞳(瞳孔を開かせる)検査と、散瞳なしで行う検査があります。
散瞳なしの場合は、観察できる範囲は限られますが手軽に行えるため、健診や人間ドックで用いられます。散瞳する場合は、眼底を広範囲に観察することができます。精密に調べたい場合や糖尿病や高血圧など眼底に変化を生じやすい病気の人が定期検査を受ける場合に行われます。

【注意すること】

散瞳して検査を受けた場合、検査後4~5時間は散瞳した状態が続きます。光を異常に眩しく感じたり、遠近感がとりずらくなったりします。ご自身で車や自転車を運転することは危険ですので避けましょう。

【異常があるといわれた場合】

必ず医師の指示に従って、精密検査や治療を受けましょう。視力は日常生活を送るうえで大変重要な感覚です。

【おわりに】

近年、転倒による労働災害が増えています。目が悪いと転倒リスクは10倍以上になるといわれています。視力は仕事や日常生活に欠かせない大切な感覚です。しかし、眼の病気は視力検査だけでは診断できません。健診や人間ドックなどで定期的に検査しましょう。なお、東京健生病院ではオプションとして眼底検査をご案内できますのでご相談ください。